引っ込み思案な恋心。-3rd~final~








「…そんなコトあったの?その二人…、誰か知らないけど柚に対して失礼な態度取るよね〜。確かに柚の思ってる通りだと思うよ。絶対瀬川のファンなんだって!」



「だよね…?こういう人達が同じクラスにいるって知っただけでもすでにやりづらいんだけど……」



「瀬川も瀬川だし!ホントアイツ、柚以外の女子のコトは全然見てないんだから〜」






あゆにさっきの出来事を話すと、私以上に怒った顔になった。





こうやって…、いつも私以上にムキになってくれるあゆを見てると、ホントにあゆと仲良くなれて良かったなって思う。






「まぁ、瀬川なりに柚を助けようと思ったんだろうけど…、相手が悪かったね。柚に合う人ってのはやっぱり柚にしか分かんないと思うし、時間かかっても地道に頑張ってくしかないよ」



「そっか…。またしばらく一人かな…」



「きっとまだ女子グループも探り合いしてて、完全には固まってないって!望みはあるよ。それでもダメならうちらがいるし。クラスに固執する必要なんてないよ」



「ありがと…」






やっぱりあゆに話してみて良かった。





別のクラスだけどこうやって言ってくれる人がいるってだけで、少し心強くなれる気がする。






「おっ、あかねちゃんの姿が見えた!…ってコトは、4組も終わったかな?じゃー私はそろそろ行くね。お互い頑張ろー」



「話を聞いてくれてありがとう!」



「うん。また話そうね〜」






そこまで言うとあゆは立ち上がってガラス扉を開き、靴箱を後にした。





私もその場を立ち上がると、それに気付いたらしいななっぺの声が聞こえてきた。






「柚!1組だって?大丈夫だった?」



「ななっぺ…」





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