引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「じゃあ…、早速始めようか」
「そだね、柚。男子がいないとさっさとコトが進むよね〜。何からやる?英語?」
「あゆがそう言うなら、英語から始めようか。ええっと…、よく出そうな英単語をリストアップしてきたんだ」
「おっ、助かる〜」
こうして、拓と倉本くんのいない勉強会はつつがなく進んでいき…
集中していたらあっという間に夕方になっていた。
「みんなどう?分かんない問題とかない?あるなら言ってね」
「んんー?大体解決したかな。…てか、かなりサクサク進んだよね。いつもこれくらいスムーズに進まないかな?」
「結局男子二人が妨害してるってコトかな」
ななっぺの言葉にみんな大笑いしてると、それまであまり元気のなかったあかねちゃんが「ちょっといいかな」と言ってきた。
「どしたの、あかねちゃん?そーいや今日ほとんどしゃべってなくない?」
「うん……。それがさー…」
あゆの言葉にあかねちゃんは少し言葉を詰まらせたけど、お茶を飲んで一気にこう言った。
「私…、倉本と別れたから」
「えっ……!?」
それまでの和やかな雰囲気が、一気に凍りついた。
数秒間の沈黙の後、あかねちゃんは言いにくそうに話し始めた。