引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
あかねちゃんはそう言うと、頬杖をついて無言になった。
私も大体の説明は終わったし、あとはあかねちゃんの反応を待つしかない。
少しの間窓の外を見ながらアイスティーを飲んでいると、あかねちゃんがまた大きなため息を漏らした。
「何が悪かったんだろ?別に身体だけの関係だったわけじゃない。色んな話もしたし、デートもしたし、すごく楽しかったのに…」
「倉本くんはそうは思ってなかったのかもしれないね。気持ちの温度差…というか、そういうの、感じなかった?」
「あったのかな〜?私、ニブイかもしれないし」
「自分の気を引きたいのか、何しても断らないって言ってたよ…、倉本くん」
「マジで?逆にそーゆーのが良くなかったのかな…」
「それは分からないけど…」
「でもだったら修学旅行の時断ったのに、それは何でダメだったんだろ?キスしたり身体触るのはOKなのに、それ以上がダメってのが納得いかなかったのかな?」
「分かんないけど…、『行ける』って確信が倉本くんにはあったのかも。なのにあかねちゃんが必死に拒んだから…」