引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





するとあゆがこの沈黙を破った。






「と…っ、とりあえずさー、まとめようよ。今学校ではあかねちゃんと倉本が別れた原因がウワサになってるんでしょ?」



「うん。少なくとも瀬川とななっぺが部活しててそのウワサを聞いたってことだよね」






映美佳もあゆに賛同して、二人で今までの話をまとめ始めた。






「んで、前からその話を知っていた柚とななっぺはもちろん他の誰にもしゃべってない」



「そうだね。…で、ななっぺに聞くけど、そのウワサとあかねちゃんから聞いた話は大体一緒なの?」



「…うん。残念ながらね」





ななっぺはそう言うと、次に私の方を向いてきた。






「柚は本当に誰にも言ってないんでしょ?もちろん私は柚の言う事信じるよ」



「うん。言ってないよ。何でこんなことになっちゃったのか本当に分からなくて…」



「それなんだよね。3人しか知らない話のハズなのに、どこから漏れちゃったんだろ?」



「マサが誰かに話したってコトはないのか?」



「…瀬川的に見てどーなの、その辺は?私は倉本が瀬川にすら話してないトコ見ると、誰にも話してないと思うんだけど」



「ああ…、そー言われてみれば確かに多田の言う通りかも」






拓も考えてくれてるみたいだけど、ウワサの出所だけはみんなイマイチ思い付かない。










結局解決しないまま夕方になってしまい、解散することになった。





あゆとななっぺとあーさんが3人で帰って行き、映美佳は私と拓に気を遣って一人で帰って行った。





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