引っ込み思案な恋心。-3rd~final~

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「あかねちゃんさぁ、もうちょっとで夏期講習終わりだってゆうのに、あれ以来塾にも姿見せないじゃん!」






あと数日で新学期が始まる8月の末。





夏期講習終わりにあゆの姿を見つけて声をかけると、第一声があかねちゃんへの怒りの言葉だった。






「やっぱり…、私に会いたくないのかな?」



「何で?柚のせいじゃないんでしょ?なのにいちいち人のせいにしてるのもどーかと思うけど!」



「あれ?あゆじゃん。お疲れ〜」



「あっ、映美佳。お疲れ」






あゆと立ち止まって話していると、同じく授業を終えた映美佳が顔を出した。





もちろんその隣にはあかねちゃんはいない。






「あかねちゃん、どーなってんの?映美佳、何か知ってる?」



「あ…、うん。メールで連絡取ってみたけど、夏カゼひいて具合悪いから行かないって…それっきり音沙汰ナシ」



「マジで!?そんなの絶対仮病だよねぇ?ウワサが回ってるショックだか、柚に会いたくないんだか知らないけど、受験って一生に関わってくるんじゃないの!?なのに塾放棄とか信じられないんだけど!」



「あゆ…、ヒートアップしすぎだよ……」






映美佳と私に抑えられたあゆは、ちょっとだけ落ち着きを取り戻したけど、塾を出ても怒りは収まらないみたいで、私達3人はいつものカフェに行くことになった。






…そう言えばこのカフェにあゆを連れてくるのって初めてかも。





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