引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「明日…だよね?夏期講習の最終試験」
「うん。あかねちゃん、試験は受けに来るかな?」
「来ないっしょ。まったく、親に塾代払ってもらってるのにさ、ありがたみを感じてないよね」
「あゆ…、やっぱり今日は強烈だね」
あゆは普段仲が良くても良くなくても、そういう不真面目とされる子は許せないみたいで、すぐに口に出して注意するんだけど…
あゆは確かまだ携帯持ってないし、あかねちゃんに直接文句を言えなくて、怒りの持って行き場がないからここで愚痴ってるんだろうな。。。
私と映美佳であゆの文句を色々聞いていると、それぞれが注文した飲み物がテーブルに並んだ。
あゆは氷のたくさん入ったコーラ、映美佳はアイスカフェオレ、私はいつものアイスティー。
目の前のコーラをストローで一気に吸い上げたあゆは、またあかねちゃんへの文句を言い始めた。
「だいたいさぁー、進路ちゃんと決めてないんだったらなおのこと勉強に集中すべきじゃないの?成績上がれば選択肢だって増えるわけだし」
「まあ…、あゆの言うことも一理あるけど、闇雲に勉強しても……」
「柚はだいたい志望校決めてるんでしょ?ヨユーの発言じゃん!」
「いや…、そういうわけじゃ……」
わわわ。
やばいよー。
あゆ、私にまで食い付こうとしてる。。。
あゆにどう返そうか困っていたら、アイスカフェオレを一口飲んだ映美佳が私をフォローするように話に入ってきた。