引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
急に後ろから肩を叩かれて、恐る恐る振り返ると、そこには3人の女子が立っていた。
「杉田さん…、一人?」
その中の一人にいきなり問い掛けられ、私は驚いて無言でうなずいた。
「なんだー。女子の他のグループは全部4人で出来上がっちゃってたし、残る一人は誰なんだろって探してたんだけど、杉田さんだったんだね〜。うちらと組もーよ」
「あ…、うん……」
どうやら私は本当に余りものになっていたらしい。
私がこの3人の中に入れば、女子の班分けは完了するみたいだった。
仕方なくうなずいて、その3人について行ってみる。
「あ。黒板にメンバーの名前書くんだっけ?イルカ、行ってきて」
「分かった」
『イルカ』と呼ばれたその女の子は、班の子に言われた通りに黒板に名前を書きに行った。
あれ…?
あの『イルカ』って呼ばれた子…、どこかで見たことがあるような……。
まあ、同じ中学にいるんだし、別のクラスでも見たことだけならある人はたくさんいるんだろうけど。
「杉田さんって、あの瀬川と付き合ってるんでしょー?」
「え?」
その場に残ったメンバーが私を含めて3人になり、そこで何故か拓の話題になった。