引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
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「あ〜、昼だ昼!!やっぱ体育祭最大の楽しみは弁当だよな〜♪」
「拓…、ホントにこっちで食べていいの?女子ばっかりだけど…」
「柚と食べられたら何でもいーんだけど」
こういう非日常的なイベントをしていると、時間が過ぎるのがとても早く感じる。
あっという間にお昼が来て、私は拓とあーさんと、4組のテントに向かっていた。
「でも柚、惜しかったねー。長縄、あと2回で1位だったのに」
「結果を悔やんでもしょーがないだろ、蘇我。まあ、柚のせいで引っかかったわけじゃなかったし、しゃーねーって」
「5組は長縄かなり真剣に練習してるってあゆが言ってたから、確かに拓の言う通り仕方ない結果かも…」
先程行われた長縄跳びでは、1位が5組、2位が私達1組だった。
あーさんの言った通り、かなり惜しかったんだけど…
どのクラスも必死だから、これがうちのクラスの実力だったんだろうと思うしかない。
「でも4組は派手に小谷が転んでたけど、あれ大丈夫なのかー?」
「ちょっと、私が何だって?」
いつの間にか私達は4組のテント付近に着いてしまっていたらしく、大声で映美佳のことを言っていた拓の言葉が、思いっ切り本人に聞こえてしまっていた。
「あれ?もー4組テントか。早えなー」
「ごまかしても無駄だって、瀬川。ちゃんと聞こえてたから」
ななっぺにもそう言われて、拓は「悪い悪い」と少しふくれた映美佳に謝っていた。
実は4組は長縄で最下位だった。
しかも、一番端っこを跳んでいた映美佳が派手に縄に引っ掛かってしまったから…らしい。
私はもちろん競技に夢中だったので、拓達からの話でしかその様子を知ることができなかったんだけど…
確かに映美佳の体操服は汚れてるみたいだし、ウソではないみたい。
しかもその後のむかで競争では、映美佳とななっぺは同じ組で走ってたんだけど、こっちも先頭にいた4組の担任の先生が派手に転んでペースを乱し、最下位…。