引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





「でも…、何か分かる気がするよ。たった3年間過ごす所って言っても、その後の人生かかってるもんね」



「でも、柚はA高って決めてるんでしょ?この前…放送部入りたいからとか言ってたっけ?」



「うん。でも卒業してからのことまで考えてないよ。ななっぺや倉本くんみたいに大学行こうとか、そこまでは…」



「柚なら何でもできるよ。頭がいいから選択肢は広いよね」



「うん。まだ高校卒業するまで3年以上あるんだしさ、そこはゆっくり考えられるね」







あゆとあーさんの言う通りかもしれないけど…





最近私もやっぱり色々悩むんだよね、将来のこと。






「まあ今は私のコトだよ!高校も決めてないとか、どー考えてもヤバイっしょ?」



「この前の模試の結果は?それを参考に決めるのもアリだと思うけど…」



「県立だとN商業、私立だとS女子の商業科と普通科国際コースがB判定だったかな」



「商業中心かぁ。卒業したら就職コースかな?」



「あとはバスケ強い所なんかは?あゆはやっぱり高校入ってもバスケ続けたいんでしょ?」



「うーーーん…」






私があゆにそう問い掛けると、あゆは腕を組んで少し考え込んだ。






…何か、悩ませちゃったかな?






「バスケは確かに面白いんだけど、部活はスポーツ系なら何でもやってみようかなとは思ってるから」



「だったらスポーツ強いN商だよね?柚はどう思う?」



「確かにN商はスポーツ有名だよね。でもスポーツだけじゃなくて、やりたいことあるの?」



「うん…。私確かにバカだけどさ、ちょっと勉強したくて」



「え?何を?」





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