引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
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その次の週の火曜日にH高校の試験が行われた。
勉強会のメンバーからは、私とあーさんと倉本くんが受験。
倉本くんは試験の感想も言わずにさっさと帰っていったけど、一緒に帰ったあーさんは「やっぱり難しかった〜」と、すでに諦めかけている感じだった。
この週は私立の試験が続いたけど、金曜日の今日は県立推薦試験の合格発表日。
今週もバタバタした感じだったから、私からしてみたら「もう合格発表!?」って落ち着く暇もなかった。
6時間目が終わり、帰りのSHRの後に、担任の村尾先生から「県立の推薦を受けた人は残るように」と言われた。
そして村尾先生の元に集まったのは、私と拓を含めて県立の推薦入試を受けた4人。
「みんな、先日の推薦試験、お疲れ様でした。知ってるとは思うけど、今日は合格発表日。これから結果を発表したいと思います」
面接が終わった後にみんなに励ましてもらったけど…
こうやってちゃんと結果が出たって聞くと、また不安が押し寄せてくる。
あんな面接の受け答えじゃ、自信なんてない。
だけど…拓と一緒にA高に受かりたい。
私は隣に並んでいた拓の横顔をチラリと見上げた。