引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「…柚?どした?」
「えっ!?」
しまった!
急に黙っちゃったから、拓に怪しまれてる。
また「ムッツリ」とか言われながらからかわれそう…。
…とか思ってたんだけど。
「……あ〜、あのコトだろ?二人で合格した後の約束。別に焦って考えなくてもいーから。まだみんな受験終わってねえし」
「え?何で分かったの?」
「何となく。柚の考えてるコトぐらい分かるって。愛ってヤツだな」
「えー?」
単に私が分かりやすいからっていうんじゃないのかな…ホントは。
だけどそんな風に言われると、少し照れるかも。
「俺、今柚とくっついたら、本気で浮かれそーだし。だからみんなの応援優先な。他のヤツらも希望のトコ受かるといーよなー」
「うん。私も助けられるところは助けて、応援に回ってみるよ」
私にできることなんて、勉強を教えることぐらいしかないだろうけど…
少しでも、みんなの力になりたいと思う。
みんなが希望する未来へ…
私は願うことしかできないから。
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