蜜色トライアングル【完】
「――――っ!!」
「……もう終わり? まだ早いよ」
「……っ……!」
「オレが満足するまで付き合うって言ったのはあんただろ? ……もうしばらく付き合ってもらうよ」
「ゆっ……ゆづ……っ……」
「泣きたいなら泣けばいい。……あんたの涙は嫌いじゃない」
由弦の手が遥の花芽に伸びる。
ぷっくりと膨れた花芽を指で挟まれ、こすられる。
大きな手に似合わない、繊細な動き。
体の奥を突き上げられる快感とはまた違う、直接的な快感。
由弦の躰から立ち上るグリーンノートの香りが、遥の感情をさらに高ぶらせる。
遥は背筋をのけぞらせた。
「……ぁあっ、はあっ……」
これまでに経験したことのない快楽に遥は身を震わせた。
目尻から汗に交じって涙が流れる。
由弦が経験者であることはなんとなく感じていた。
遥も大学一年の時に当時付き合っていた先輩と体を重ねた経験がある。
が、これほどまでの情熱を自分の体に叩きつけられたことはない。
遥は快楽の涙を流しながら、由弦の情熱に身を任せていた。
その涙に、由弦が木葉の面影を重ねていたことなど知らずに……。
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