蜜色トライアングル【完】
「……!」
「ほら、風があたるから。目を瞑ってて?」
圭斗の指が木葉の髪をとかすように、優しく梳いていく。
木葉はドキドキしながら俯いた。
圭斗は優しいが、割と強引なところもある。
それにこの頃は一緒にいる機会が増えたせいか、前より距離が近いような気がする。
圭斗の指は前髪、横髪と優しく移動していく。
まるで美容室でシャンプーをした後のようだ。
疲れているせいだろうか、なんだか気持ちいい。
木葉は観念して目を瞑った。