蜜色トライアングル【完】
しかし木葉の周りにはあの二人がいる。
一筋縄ではいかないことは明白だ。
だが、アドバンテージがないわけでもない。
――――あれがいい方に転ぶか、悪い方に転ぶかはわからないが。
圭斗は目の前の木葉の顔をじっと見つめた。
木葉を誰にも渡したくない。
そのためならば、自分は何でもできるだろう。
圭斗は自分を見上げる木葉に微笑した。
木葉にこうして微笑むのは自分だけでありたいと、心の中で願いながら……。
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