蜜色トライアングル【完】
「おはよう、お兄ちゃん」
「……あぁ……」
「私、朝の散歩に行ってくるけど。お兄ちゃんは?」
「……今、何時だ?」
「6時」
「……」
時間を聞くなり、冬青はふっと目を閉じた。
まだ寝るということだろうか。
木葉はくすりと笑い、体を起こした。
「お兄ちゃんはまだ寝てて? 散歩から戻ってきたら起こしてあげるから」
「……」
「また後でね」
木葉は言い、ジーパンとTシャツに着替えて部屋を出た。