蜜色トライアングル【完】



嬉しそうに圭斗は微笑い『車を置いてくる』と出て行った。

木葉の家の駐車場はジエンタ一台を入れるのが精いっぱいで、車体の長いCZ-Rは入りきらない。

確かここから歩いて3分ほどのところに駐車場がある。

おそらくそこに置いてくるのだろう。


木葉は調味料をキッチンに運びこみ、部屋着に着替えてエプロンをつけた。

あまり料理に自信があるわけでもないが……。

多少ヘンな味でも圭斗なら食べてくれるだろう、……たぶん。

木葉はキッチンの脇の木棚から根菜を幾つか出し、シンクに置いた。


< 185 / 222 >

この作品をシェア

pagetop