のたお印の短編集
飛散する氷を前にしても、瞬き一つしないドレイク。

その氷の破片の向こう、無名が炎を吐く!

「くぅっ!」

浴びせかけられる真紅の殺意。

無名の目の前で、ドレイクが炎に包まれる!

「……」

殺った。

無言のまま、無名は確信する。

この高温の炎を浴びせられて、生きていた人間などいない。

これまで数多の人間を黒焦げにしてきたのだ。

仕損じた事など皆無。

無名は人殺しをしくじる事などない。

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