のたお印の短編集
おどけるように。

首を傾げる無名。

その瞳には魔方陣。

コンタクトなどの類ではない。

眼球に直接刻み込まれた紋様。

禍々しき力を宿すその邪眼で、目の前に倒れる女性を睨み据えようとして。

「!!」

斬りかかってきた猛流に気付き、無名は跳び退った。

回避されるも予想の範疇。

振り下ろした刃を正眼に構え、猛流は無名を睨む。

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