のたお印の短編集
恥辱にして屈辱。

唇を噛み締め、冴子は涙ぐむ。

そんな彼女の頬に、息がかかるほど顔を近づける俊平。

「あんたが望んだんだろ?まさかこんな命令されるとは思わなかったなんて言わないよな…何でも言う事聞くんだろ?」

「…わかってるわ…石動君」

「はぁっ?」

返答した冴子の尻を、強く平手で叩く俊平。

「あうっ!」

痛みと予想外の刺激で、冴子は膝から崩れ落ちそうになる。

「『わかりました石動様』だろ?」

「っ…!」

零れ落ちそうになる涙を歯噛みして堪え。

「わかりました…石動様…」

冴子は喉から声を絞り出した

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