光と影
女はカッターナイフを手に取り、



・・・・ガッ



アタシの、顔を覆った腕を切った。




本当に殺される!




そう思って、アタシは走った。



「待て!」と、叫ぶ他の女より、「逃げんなよっ!!」と、追いかけてくるあの女のほうが20倍も怖かった。






それから、アタシはとにかく逃げまくった。



校門を出てすぐの小道、その小道の木の陰、そして、近所にある小さいお店。




隠れまくったけど、アタシの携帯に送られてくるあいつからの着信は途絶えなかった。





あの女から逃げて、2時間がたとうとしていた。
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