うさぎとねこ
合唱祭当日。
舞はいつも通りうさぎを抱え、割り振れられた席に座っていた。
俺の席は遠かったから出番があるまで話すことはないと思う。
自分の席に座ると隣に座っていた涼太が話しかけてきた。
「紅葉〜。ありがとな、須藤を説得してくれて」
と言って爽やかな微笑みを見せた。
「別にいいよ。じゃ、なんかおごって」
と笑いながら言うと涼太は鞄を漁り、チケットを二枚くれた。
「駅前にチョコレートの店があるだろ?
親があそこの常連でさ。割引券もらったんだ。
お礼にこれやるよ」
と言われたのでチケットを見てみると確かにチョコレート屋のマークが入っていた。
「おー、さんきゅ。でも、なんで二枚?」
俺が聞くと涼太は何かを企んだ微笑みで
「須藤と行ってこいよ。
甘いものが嫌いでも、あそこならビターも多めに置いてあるからよ」
と言った。涼太の言葉に動揺して
「なっ…なんで舞とそんな…デートみたいなこと…!」
と心情を口走ってしまった。
その反応を見て涼太はニヤニヤと笑い
「頑張るんだよ?応援してるからさぁ〜」
と俺の肩に手を置き楽しそうに笑った。
…どうやって誘えって言うんだよ……。
舞はいつも通りうさぎを抱え、割り振れられた席に座っていた。
俺の席は遠かったから出番があるまで話すことはないと思う。
自分の席に座ると隣に座っていた涼太が話しかけてきた。
「紅葉〜。ありがとな、須藤を説得してくれて」
と言って爽やかな微笑みを見せた。
「別にいいよ。じゃ、なんかおごって」
と笑いながら言うと涼太は鞄を漁り、チケットを二枚くれた。
「駅前にチョコレートの店があるだろ?
親があそこの常連でさ。割引券もらったんだ。
お礼にこれやるよ」
と言われたのでチケットを見てみると確かにチョコレート屋のマークが入っていた。
「おー、さんきゅ。でも、なんで二枚?」
俺が聞くと涼太は何かを企んだ微笑みで
「須藤と行ってこいよ。
甘いものが嫌いでも、あそこならビターも多めに置いてあるからよ」
と言った。涼太の言葉に動揺して
「なっ…なんで舞とそんな…デートみたいなこと…!」
と心情を口走ってしまった。
その反応を見て涼太はニヤニヤと笑い
「頑張るんだよ?応援してるからさぁ〜」
と俺の肩に手を置き楽しそうに笑った。
…どうやって誘えって言うんだよ……。