うさぎとねこ
舞の雰囲気が変わったのは

予想外だったが……舞は舞だ。

俺は舞に嫌われるまで…

舞の事が好きでいるつもりだ。

もしかしたら…嫌われても、

好きでいるかもしれない。



近くで見るとあのぬいぐるみは

やっぱり『彼女』の物だった。

なぜ…舞が持ってるのだろう…。

『彼女』に貰ったのだろうか。



……なんでこんなに…

『彼女』の事が忘れられないんだろう。

『彼女』はもう、死んでいるじゃないか。

俺って…結構……

根に持つんだな…。

気付かなかった。

『彼女』を好きな自分は

すでにいなくなっているものだと思っていた。

ごめん…舞。俺はお前が好きだ。

だけどそれ以上に『彼女』が好きだ。

この好きは恋愛感情じゃないけど……

やっぱりダメだと思うんだ。

誰かを好きでいるのに

他の誰かを好きになるなんて。
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