叶わない恋に、恋をした
放課後、裏庭にて大塚くんを待つ。
待ちながら思うことがある。
みいちゃんに悪いかな?
とか、
みいちゃんは嫌かな?
とか、
そう思うならこんなことしなきゃいいじゃん。
とか。
もくもくと私の中から溢れ出す、複雑な思い。
「ごめーん、遅くなった〜」
だけど、背後から走ってくる大塚くんの声が聞こえた途端、そんな思いが吹き飛んでしまう。
遅くなった。そう言った大塚くんの言葉は本当までとはいかないけど嘘でもない。
私が裏庭に着いてからもう、軽く30分は時間を持て余した。
「さっき、裏庭に行こうと歩いてるとき、携帯いじりながら歩いてたのね?そしたら先生に見つかっちゃって、みっちり30分のお説教〜」
う〜、泣いちゃったよほんと。そう言ってへらへらと彼は笑う。