涙の器
『うちでも出来るん?』

気付いたらうち、そんな事を聞いてた。夜の仕事の事を華やかな世界にしか見てへんかったから、興味湧いてきたん。お酒なら皮肉にもおかんに似て強いしな(笑)そやし‥

『出来るで。』

『うち‥やります!』

と、即決で返事を決めてしもた。知らん世界になんやワクワクしとった。夜仕事をする事、キャバクラって仕事がどんだけ大変な仕事かこん時はまだ全くわからんかったな。憧れ、華やかな世界への憧れやったんかもしれへん。やりたい事が決まらん今、やりがいになる事を探したかった。

瑞穂18歳。夜デビュー。
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