愛をくれた神様
長い一日を終え、自転車で夜の住宅街を駆け抜ける。あつい夏の夜だった。
夜なのに空はほとんど快晴だった。雲がぷっくりと夜空に浮かび上がり、一番星がちかちかしていた。
この星を、あの空を見ながら死んでいきたいな~…。と、悲劇のヒロインみたいな事を思った。
私のマンションは最上階にあり、天井に窓がついていた。その窓から星を見上げ、寝る夜は、一日で一番幸せな時間だった。 (私的に)
ふとんに寝そべり、テレビを小さくつける。
月明かりに、あの、差出人のないハガキが光っている。