愛をくれた神様

そんな彼女はこないだ僕が見せたハガキに大変興味を抱いているようだった。

　彼女はインターネットで、宛先の住所を選択し、本当に実在する町だと言って騒いだ。 そら実在しない住所にハガキを送る人はいないだろう。

今度はインターネットで、名前を検索し始めた。僕は、１５年前の郵便物だし、内容も大した事書いてないし、誰が送ったハガキなのか分からないから、そのままほっとこうと言ったのだが、彼女は、誰が送ろうが郵便物は郵便物だ、切手もちゃんと貼ってあげてから送り直してあげるべきだと言い張った。

「だって、このハガキの相手は、そのハガキを今も待ち続けてるかもしれへんねんで？。」

彼女は言った。

「差出人誰かわからないのに？」

おまけに１５年も前なのだ。

「誰だか分からなくても、内容で誰か分かるもんやで。それに私のかんやけど、確かにこのハガキ、内容は一行しか書かれてないけど、書いた子なりに一生懸命、考えて考えて書いて、強い願いを込めて、送ったものやと、そんな気がするねん。」


「……。」

そんな風にいわれたら、たしかにそんな気もした。

彼女は冷静な目でキーボードを打つ。

僕も彼女につられパソコンの画面をみていた。