愛をくれた神様
「なんでそんな事をきく?」

僕はきいた。

「この日付…」

彼女はハガキの内容の一番左下のほうを指指した。


目を凝らさないと見えない大きさで、


へいせい8年9月20日…


と小さく書かれてあったのだ。


あの台風があったのか九月だった。


九月中旬だ。僕ははっとして居間の仏壇に駆け込んだ。
兄の命日が書かれてある。


兄がいなくなったあの日と、ハガキの日付はまったく一緒だった。

「もし、家を出たのがお兄さんだけだったとしたら、考えられるんじゃない?。」
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