愛をくれた神様
浅い眠りを行き来して目をあけると、翌朝だった。


雨が降っていた。雨が屋根を打ち付ける音で目がさめるくらい、激しい嵐だった。


学校にでる時間になっても雨はなかなか降り止まず、学校に行こうとしたら台風により休校になったと、連絡網が周ってきた。


もっと早く言ってくれたらいいのにとぼやく母の声が遠くに聞こえた。

嵐より、土砂崩れより、あの子に会えない事のほうが、私は重要だった。


あの子に会いたくて仕方がなかった。あの子にあって どうしてあんな事したの!と何か言わないと腹の虫がおさまらない気持ちだった。

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