愛をくれた神様


 嵐は一日たっても、二日たっても、吹き止まず。


三日でやっと小雨に変わった。


四日目。


土砂崩れ警報が解除され、私たちはやっと学校に来られることになった。 ぐじゃぐじゃの地面をふみ、姉のおさがりの長靴が嫌で水たまりをわざとふんで歩いた。


メグミがおはようと声をかける。千種も来た。


おはよう~、嵐こわかったよね~、テレビ何も面白くなかったよね~、そんな話をしながら。私はあの話を言おうが、言わないでおこうか迷った。


でも、言わなかった。

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