廻音
「輪廻。これからは君を泣かせはしないと誓うよ。
どんなモノからも守ってみせる。
君が笑ってさえいてくれるなら俺の全てをかけよう。

もう一度、輪廻の未来を俺にください。」





來玖さんがティーカップを置いたカチャリという音を最後に、再び沈黙が訪れた。

姉はもう泣いていない。

想いが決まったのか。いや、初めから決まっていたのか。

しっかりと黒雅さんを見据えた彼女は、黒雅さんへと想いを渡す。
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