廻音
「本物の愛が欲しかった。偽物じゃない、本物の愛が…。」

「俺達の愛が偽物だったと言いたいの?」

「あなたが居なくなって暫くして、私には消したくても消せない夢が生まれたの。
廻音の様に愛されたい。廻音の様に失くならない愛が欲しいって。

廻音さえ居なければ私のモノになる筈だった…。」

「ならない。りんちゃん、決してその夢が叶う事はない。

愛されたいのなら誠実を差し出せ。
愛は誠実と向き合うんだ。
不純の中に愛は無い。無いんだ…。」
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