廻音
來玖さんが準備してくれたお皿に二対一の割合いでスクランブルエッグを盛り付ける。
來玖さんが卵二個分で私が一個分。

一旦台所に戻り、フライパンをサッと濯いで再び火にかける。
その上でハムを四枚焼いた。
ハムが少し縮み出す頃に火を止め、スクランブルエッグの横にハムを盛り付けて、黄色の上にケチャップで赤い波線をひく。
スクランブルエッグとハムの間くらいに、ココット皿に盛り付けたサラダを置いて、後は食パンをトーストするだけだ。

消費期限間近とあって、食パンを念入りにチェックした。
消費期限前であろうとも、夏の食材は足が速い。
カビが発生している場合があるのだ。

元々胃腸が強くはないし、「消費期限」「賞味期限」には敏感だった。
「賞味期限」だろうが一秒でも過ぎれば口に入れる事を躊躇してしまう。

本当に面倒臭い性格である。

綺麗に焼けた食パンを食べやすく二等分にして、盛り付ける。

オレンジジュースを二人分グラスに注ぎ、朝食は出来上がりを迎える。
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