スターと私の恋♥
「透哉…バイバイ」


大音量で音楽が鳴ってるはずなのに、

美鈴の声が耳元で聞こえた。


「美鈴!!」

マイクを持ったまま叫んだけど、

美鈴は何も言わず出ていった。



・・・

コンサートの最中で、

追いかけるわけにもいかず、

オレはそのままコンサートを続けた。


コンサートが終わり、

オレはバイクを走らせた。


・・・

きっと、家にいるはず・・・


猛スピードで家に向かったオレは、

玄関のチャイムを鳴らした。



「こんばんは・・・

美鈴いますか?」


オレの言葉に、

美鈴のお母さんが、顔を歪めた。


その時だった。


「美鈴」

オレを見つけた美鈴は逃げるように

2階に上がって行った。
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