蜜色トライアングル ~Edges of precise jade



今、圭斗の唇は狂ったように木葉の唇を蹂躙していく。

圭斗がこんなに激しいキスをすると想像もしていなかった木葉は、衝撃に目を見開いていた。


「……けいちゃ……っ、やめ……っ」

「……目、閉じたら?」


木葉と視線を合わさないまま、掠れた声で圭斗は言う。

その声にかすかに混じる切なさに、木葉は息を飲んだ。


「目を閉じて、好きなヤツの顔でも思い浮かべていたらいい」

「圭ちゃん、なに言って……」


言いかけた言葉は再び圭斗の唇に封じられる。

木葉は愕然とした。


――――やはり、何かがおかしい。


圭斗の手が木葉のブラウスに伸びる。

プチプチっと手際よくホックをはずし、木葉の白い肌が露わになる。

圭斗は口づけたまま、木葉の胸元に手を伸ばした。


「……あっ」


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