蜜色トライアングル ~Edges of precise jade



木葉は荒い息でただ天井を見上げていた。

何か言おうとしても、何かしようとしても……身体に力が入らない。


「……ぁ……」


熱く固いものが花芽の下に当たる。

その初めての感触に体が強張った、その瞬間。


「ぁあ――――っ!!」


体の中心を灼熱が貫いた。

体を押し広げられる感覚に背筋が強張る。

やがて後から、じんわりと痛みが広がってきた。


「……っ……、木葉っ……」


圭斗の腕が木葉の腰を強く抱きしめる。

体を引こうと思っても、圭斗の腕がそれを許さない。

突然の痛みに、生理的な涙が瞳に溢れる。


「……い、……ったっ……」

「ごめん、木葉。ごめん……」



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