蜜色トライアングル ~Edges of precise jade
『木葉は何も気にしないで。気持ちよくなって?』
木葉は再び圭斗の腕に抱き寄せられ、快楽の渦に引き込まれた。
体を広げられ、蕩けそうな甘い言葉を囁かれ、全身を愛撫され……。
何度も深いところで繋がり、木葉は快楽がどういうものであるのかを全身に叩き込まれた。
あの時は何も考えられず、圭斗にただ身を任せていたが……。
自分の体のことだ、やはり任せきりというわけにはいかない。
そのあたり、圭斗はさすがに大人だった。
「……ちょっとあんた、何カオ赤くしてんのよ」
「……」
「って前にもこんな会話したような……。あーもう! やってらんないわっ」
凛花は頭をかきむしる。
木葉は何とも言えない表情で凛花を見つめていた。
あの日の翌朝。
木葉は圭斗の腕の中で『距離を置く』の意味を説明した。
自分に自信がないこと、圭斗に釣り合う彼女になりたいこと……。
そのために自分の心を整理する必要があること。
しかしそれを聞いた圭斗は、笑顔でさくっと却下した。