蜜色トライアングル ~Edges of precise jade



「じゃあ結婚指輪は二人で決めよう。後は結納の日取りと、入籍の日取りと……」

「……」

「結婚式の日取りと、新婚旅行と……。決めることがいっぱいだな。計画表でも作るかな」


圭斗は言い、優しく微笑む。

……木葉の大好きな圭斗の微笑み。

この微笑みをいつも間近で見られる幸せを、木葉は噛みしめた。


――――自分も、圭斗に幸せを与える人間でありたい。


これから自分は圭斗とともに未来を歩いていく。

大人な圭斗は自分を導いてくれるだろう。


この手に導かれ、いつの日か、圭斗に幸せを与えられる自分になりたい。

これまでに圭斗からもらったたくさんの幸せを、二人で分け合っていきたい。


圭斗の指先が木葉の左手をそっと包み込む。

木葉は圭斗を見つめながら、潤んだ瞳で圭斗の手に自分の手を重ねた……。




[Edges of precise jade 完]
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