蜜色トライアングル ~Edges of precise jade



驚いた木葉に、圭斗は笑顔を浮かべて木葉の唇に素早く口づけた。

唇はそのまま木葉の唇を割り、深く侵入していく。

絡まる舌に、その甘さに、木葉は驚き息を飲んだ。


「……っ!?」


いつのまにか圭斗の腕が木葉の背に回っている。

しかもシーツの間から見える肩は……裸だ。

やがて唇が離れ、透明な糸がつうっと引く。

驚き身を起しかけた木葉は、自身も一糸まとわぬ姿であることに気が付いた。


「え……ええっ!?」


かつてない衝撃が木葉を襲う。

目を白黒させた木葉に、圭斗はにっこりと笑った。


「おはよう、木葉」

「……」

「よく眠れた?」


眠れた……には眠れた気がする。

しかし問題はそこではない。

驚き何も言えない木葉に、圭斗はいつもの微笑みを浮かべる。


< 18 / 161 >

この作品をシェア

pagetop