蜜色トライアングル ~Edges of precise jade
圭斗はにこりと笑いながら言う。
木葉は目を見開いて圭斗を見上げていた。
圭斗は木葉を安心させるようにぽんと肩を叩く。
「ね、木葉」
「……」
「今更もう、隠すことはないと思わない? お互い親戚同士だし」
「……」
木葉は何も言えず、口をパクパクしていた。
清二はそんな娘を呆然と見ていたが、やがて気を取り直し、言った。
「木葉、おまえは?」
「……え?」
「圭斗君を好きなのか? 結婚したいと……思っているのか?」
父の言葉に、木葉はたじろいだ。
圭斗を好きかどうか……。
まだ自分でも混乱しているところなのだ。
問い詰められても、どう答えればよいのかわからない。
「あ……う、……ん……」