蜜色トライアングル ~Edges of precise jade
圭斗は自嘲するように呟いた。
息を飲んだ木葉に、でも……、と圭斗は続ける。
「夢だと思いたくない。だから、確実なものにしたいと思ってしまうんだ」
「…………」
「木葉の気持ちがおれに追いついていないのはわかってる。だからおれの前で演技する必要はないよ」
「圭ちゃん……」
「だけど、おれから離れるのは許さない。……それだけは、耐えられない」
言い、圭斗は木葉の頬にそっと唇を寄せた。
柔らかい、優しい感覚に心がじんと熱くなる。
木葉は自分の心がさざめくような感じがした。
「ねぇ、木葉……」
「なに?」
「おれのこと、好き? 嫌い?」
圭斗の言葉に、木葉は目を見開いた。
コクリと喉が鳴る。