蜜色トライアングル ~Edges of precise jade


二択で聞くのは――――やはり大人の狡さなのだろうか。

そう聞かれれば、木葉はこう答えるしかない。


「……好きだよ」

「どのくらい?」

「えっ……」


木葉はたじろいだ。

まさに今、自分自身も悩んでいるところなのだ。


「ん……と……」


と、木葉が眉根を寄せると。

圭斗は目を細めて苦笑した。


「いいよ、無理して言わなくても。今よりもっと好きになってもらえば済むことだからね」

「……っ……」

「悪いけど、おれはもう引かない。今すぐって訳じゃないけど、木葉にはいつか覚悟を決めてもらうことになる。それだけは分かってて、木葉?」


< 33 / 161 >

この作品をシェア

pagetop