蜜色トライアングル ~Edges of precise jade


圭斗は思ったより独占欲が強いタイプなのかもしれない。

木葉は胸をバクバクさせたまま圭斗を見上げていた。


この状況は先生と生徒などではなく、――――肉食動物とその獲物だ。

圭斗の想いの強さに頭がクラクラする。


「わ……かったよ、圭ちゃん」

「それならよし」


圭斗はもう一度指輪に口づけ、木葉の手を離した。

木葉はただぼうっと圭斗を見上げていた。


心臓が持たない。


自分ではコントロールできない力で、強引に惹き寄せられていく……。

そんな気がした……。


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