蜜色トライアングル ~Edges of precise jade
「圭ちゃんと会えなくなるのは、イヤ」
「……」
「圭ちゃんの傍にいたいの。……ありがとう、お兄ちゃん。なんかすっきりした」
木葉は笑顔で冬青を見た。
まだ整理はつかないが、一つだけわかったことがある。
――――このままではダメだ、ということ。
過去の彼女たちに嫉妬しないで済むような自分になりたい。
圭斗の横に立っても恥ずかしくない自分でありたい。
……そのためには、時間が必要だ。
まずは自分の心を整理し、どうすべきか考えなければならない。
……しばらく圭斗とは距離を置こう。
今の状態で会っても圭斗を心配させるだけだ。
木葉は決意し、手を拳に握りしめた……。