お前が好きなのは俺だろ?



でも、さっきまでこいつが見ていたのは間違いなく、外。




そして、きっとこいつが見ていたのは……未来。



なんだよ……それ。



弘也のヤツ……



もしかして……



「あっ、それで昨日のことなんだけど。未来ちゃんはさ、リンゴを剥きに来てくれただけなんだよ」



「は?リンゴ?」



それから弘也は昨日のことを、聞いてもいないのに教えてきた。



「あっ、そう。って、だからってわざわざ説明しなくても……」



「いやいや、一応誤解がないようにな」



誤解……か。



でもな、弘也。



俺のこと騙そうなんて、出来ねぇよ。




何年の腐れ縁だと思ってるんだよ。





……好きなんだな。




未来のこと。



< 133 / 424 >

この作品をシェア

pagetop