お前が好きなのは俺だろ?
うるさくて、いつもバカみたいに怒ったり笑ったりして……
俺のことを王子様なんて言う、バカで最低なヤツ。
「女として、見たりとかないのか?」
……女?
未来を……?
――ドクッ
その時思い浮かんだのは、昨日の出来事。
俺の下で、大きな瞳を潤ませて震える未来。
「……な、なに言ってんだよ。いくら血が繋がってないからと言って、妹は妹だ」
なんでこんなに動揺してる?
なんでこんなに弘也のことが見れない?
「ふぅ―ん」
「……んだよ」
意味深な頷きを見せる弘也。
「じゃあ、いいよね?」
「……は?」
「俺が本気になっても、いいよね?」
昔から一緒に居るからこそわかる。
こいつがこんな瞳をする時は……
本気だ―……