お前が好きなのは俺だろ?
「あ……」
「なんでそんな俺に構うの?」
あの夜と同じように穏やかで、でもどこか低く怒りを込めた声。
「あぁ―……そっか……」
「……」
「未来、俺のこと好きだもんな?」
「っ///」
鼻で笑うようなその仕草に、カァーと頬が熱を持つ。
「でも残念」
「一ノ宮く……」
「未来ももうすぐ一ノ宮だろ?」
「っ……」
「俺は妹なんかを好きにならないよ」
もう一度あたしに微笑み、そっと掴んでいた腕を離した。