お前が好きなのは俺だろ?
つーか、なにスカートとか穿いてるんだよ。
いつもは休日でもジーンズとかが多いだろ。
足とか出しすぎなんじゃねぇ?
ってか、デートとかで浮かれるなんてバカらしい。
「そうね~。でも残念ね~~」
「祥子、仕方ないよ。未来ちゃんにも用事はあるんだからさ」
父さんが新聞を畳みながら祥子さんをなだめる。
「ごめんなさい、勇吾さん。ちゃんと夜には帰るね」
今でも未来はやっぱり父さんを『勇吾さん』と呼ぶ。
俺も祥子さんだしな……
きっとこれは変わらないと思う。
決して祥子さんを母親として認めてないわけではない。
ただ、今更なんか『母さん』とは呼びにくいしな。