お前が好きなのは俺だろ?
オープンセールをしているここは祭り並みに盛り上がっている。
「じゃあ端から端まで探索だ―っ!!」
「えぇぇぇっ!?」
は、端から端までって……
どれだけの店舗数がここに入ってると思うのよ―っ!!
あたしの叫びも、全く弘也君の耳には聞こえていないようで、腕を引きずられるまま目の前の店に連れていかれた。
――――――――――――――……
「あ―っ!めちゃくちゃ楽しかったっ!!」
そ、それはそれは……よかったですね……
「あれ?未来ちゃん、なんかやつれてない……?」
今頃その質問ですか……?
あれからあたしたちは本当に端から端までを制覇した。
まぁ、楽しかったよ。
楽しかったけど、やっぱり人が多いのは苦手……