お前が好きなのは俺だろ?
弘也がニコッと笑って未来から離れていく。
それを見てすぐに、その後ろ姿に見入っている未来の肩を強く掴んで振り向かせた。
――グイッ
「うわっ!!」
大きな瞳を開き、俺を見上げる。
「な、何でいるのっ!?」
なんでだと……?
その発言に少し頭に血が上る。
「何でなんて、白々しい」
「え?」
「弘也からここにお前を迎えに来いってメールが来たんだよ」
すると未来は顔を歪めた。
さっきまでの弘也に見せていた表情とは全然違う。
「そんなイヤそうな顔するなよ」
「え?」