お前が好きなのは俺だろ?
「お前のその完璧はいつ崩れるのかな……」
ボソッと呟くように言って、カバンを机に置く弘也。
崩れる……?
俺が……?
そんなこと、きっと一生こない。
今までだってずっと崩したことなかったんだから……
「あっ、そういえば未来ちゃんの迎えありがとな」
「あぁ、全然いいよ」
ニコッと笑顔を返す。
「1時間目って移動教室か―」
チラホラとクラスメイトが教科書を持って、教室を出て行く。
「じゃあ僕たちも移動しようか」
教科書を出し、トントンと持ちやすいように整える。